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〜すき焼きうどんと唄声〜 第1章 手に入れた穏やかな日常

  • 執筆者の写真: eco
    eco
  • 2020年4月6日
  • 読了時間: 4分

すき焼きうどんとは、わたしの実母のレシピ。実母が父とよく通っていたお蕎麦屋さんの“鉄板焼きうどん“を、家庭用にアレンジしたものだ。

牛肉・油揚げ・エノキ・ネギ・うどんを順番に炒め、酒・醤油・砂糖で味付け。隠し味には味噌を少々。

おこげが付くくらいまで火を通し、完成。

 付け合わせは、お揚げ納豆包みと赤エビの頭付きのものを使って味噌汁を作る。

すき焼きうどんで余った油揚げの上を、菜箸でゴロゴロと伸ばし棒の要領で転がす。すると、半分に切った時に袋状になるのだ。その中に納豆を詰めて、フライパンでカリカリに焼く。醤油を少し垂らして香りをつければ完成。

エビの丁寧に背腸を捌き、エビ味噌と殻を鍋で炒める。香ばしい匂いが立ち込めたら、お湯と日本酒を足してアルコールを飛ばす。沸騰ギリギリになったら火を止めて、味噌を投入し、溶けたらエビの身の部分を余熱で温める。

「よーしできた!いただきまーす!」

「いただきまーす!!」

すき焼きうどんには、溶いた卵を絡めて食べるのがこだわりだ。甘じょっぱい味付けにまろやかな黄身が合わさり、箸が止まらなくなる。極限まで材料を減らしているので、エノキやネギなど、それぞれの旨味が引き立つ。箸休めのお揚げ納豆包みは、シンプルな味の中に醤油のアクセントが効いて、実にうどんとマッチしている。味噌汁はエビ味噌の甘味と香ばしさ、そして半生のぷりぷりの身を一緒に食べれば、至福のひと時が味わえる。

ボリューム満点のお昼ご飯を、夫は瞬く間に平らげてしまった。

「ふぅー。満足満足。ごちそうさまー!」

「うん!美味しかったねぇ。」

 片付けを終えて休憩していると、夫がギターを弾き始めた。歌っているのは…サイモン&ガーファンクルのScarborough Fairのようだ。繊細な旋律に乗せられて、つい口ずさんでしまう。この曲は思い出深い、大好きな歌なのだ。わたしの十八番だったのだが、カラオケで歌ったのをキッカケに、いつのまにか夫が弾けるようになっていた。

「〜Are you going to Scarborough Fair?」

気づけば2人で熱唱していた。

「ねぇ、あれ弾いてよ。家族になれたら。」

「うん。」

〜広い広い大地に 小さな花が咲きました

空は青く澄んでいて 雲はぽっかり浮かんでる〜

自然と日常を謳った歌詞は、幸せと哀しみそして光が見え隠れする。

〜ああ幸せはこんなにも 近くにいるはずなのに どうして涙が溢れるのだろう〜

 20歳。当時のわたしのことは薄らぼんやりとしか覚えていないが、それでも言いたいことは分かる気がする。そう、作詞作曲はわたしだ。何を隠そう、趣味に唄がある。唄うだけでは飽き足らず、20歳を越えたくらいから思いついた言葉をメモに書きためてあった。そして、なんとなくメロディーに乗せて唄うと自分が解放されていくような気がした。

その第1作目がこの曲だった。

しばらく日の目を浴びることはなかったものの、“真実か挑戦“かというゲームで敢えなく挑戦となり、お題が“即興で自作ソングを歌う”だった。

その時に友人から「わりといいじゃん?」と褒められ、パソコンで演奏・録音した音源を聴かせると「そんなに凝ってるの作ってたの!?」と驚かれた。(ちなみに、即興ではなかったので挑戦と認められず、その場で新曲を作ったのは別の話。)

「うん、久々に唄ったわ。ありがとう。」

「これ作ったのいつだっけ?」

「んーとね、10年ちょっと前。」

「その頃から名前、意識してたの?」

「うん…花雫と空蕾って名前は、もう高校時代から考えてたかな…。あ!やること思い出した!もうこんな時間〜!!花雫の髪飾り直さなきゃ!!」

「いってらっしゃーい。」

昼下がりのカラオケ大会はここで閉会。

なんだか変なことを思い出しそうで、自分でもドキドキしてしまったが、もう過ぎたことだ。気にしない!

ギターと唄声に後ろ髪を引かれつつ、BGM代わりに作業に没頭した。

2030/4/2



唄 家族になれたら


広い広い大地に 小さな花が咲きました

空は青く澄んでいて 雲はぽっかり浮かんでる

ああ幸せはこんなにも 近くにいるはずなのに

どうして涙が溢れるのだろう


そうかわかったあの日から

世界に色が着いたんだ

そうかわかったあの日から

羽を伸ばす刻がきた


広い広い大地に 雨がぽつぽつ降りました

空はどんより哀しげに 花に雫を落とします

ああこの星が泣いている 為す術もないままに

心に穴が空いたよう


闇の中を歩いている

彷徨い救いの手もない道を

そんな時一筋の光が


広い広い大地に お天道様がこんにちは

空はにこにこ微笑んで 花を優しく包み込む

ああ幸せはこんなにも 暖かいものだった

それはとても安らかに


そうかわかったあの日から

世界に色が着いたんだ

そうかだからこの瞬間

愛に寄り添う分かち合う






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